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2022年09月28日~第10回栄養ブログ~下痢の時に摂りたい栄養素と食品

今回は、前回の便秘とは反対の症状である下痢についてお話していきます。

下痢の要因

下痢は水分が80%以上の液体や液体に近い便が排泄されることで排便の回数も増える傾向があります。

急性と慢性があり、急性の場合は多くが腹痛を併発します。

腸に炎症が起こると、腸が刺激に対して敏感になり、収縮して便の回数が増えたり、痙攣が起こったりするのが下痢のメカニズム。

腸管から水分を吸収できなくなったり、分泌物が増えて起こることもあります。

原因の多くはウイルスや細菌の感染。暴飲暴食や冷え、腸の病気なども原因になります。

下痢の対策

下痢の時は、普段よりも多くの水分が排出されるため、水分不足になりやすく、ミネラルバランスも崩れがちです。

水よりも、イオン飲料やスープなどをしっかり摂り、水分とミネラルを補いましょう。

腸の働きが鈍っているため、栄養素が吸収されにくくなります。

少量でも多様な栄養素が摂れるようにし、特にたんぱく質は不足しないようにします。

乳製品や白身魚などは消化が良いです。

腸内環境を整える乳酸菌類も摂ると良いでしょう。

感染性の下痢の場合、薬で症状を無理に抑えると腸内の病原菌の排出を妨げたりするので、薬の服用には注意が必要です。

必要な栄養素と食品

〈乳酸菌類〉

発酵食品(乳製品・みそ・しょうゆなど)

ヨーグルト→乳酸菌やビフィズス菌が豊富。

これらには腸内環境の乱れを修復する作用があります。

〈たんぱく質〉

魚介、肉、卵、大豆製品など

鯛→高たんぱく質、低脂肪で消化吸収がよい食品。

〈タンニン〉

お茶(緑茶・紅茶など)

お茶→タンニンは茶の渋味成分のことで、ポリフェノールの一種。

便を固くする作用があり、下痢止めに有効とされる。

〇効果的な食べ方〇

水分や電解質をしっかり補う

体内の水分が失われやすいので、水分や電解質(ナトリウム、カリウム)をしっかり補給します。

スポーツドリンク、野菜スープなどがおすすめです。

消化の良い物を柔らかく調理する

ご飯はお粥にし、鶏ささみ、白身魚、卵、豆腐など消化の良い食品を組み合わせて、胃腸にやさしい料理にします。

ヨーグルトはできるだけそのまま食べる

乳酸菌類は熱に弱いので、そのまま食べるのが効率的。

スープなどの料理に用いるときは、粗熱がとれてから仕上げに加えるなど、必要以上に加熱しない工夫を。

煎茶や紅茶で水分補給

下痢止めの作用があるといわれるタンニンを含むお茶を飲むのも良いでしょう。番茶、ほうじ茶、ウーロン茶より煎茶や紅茶の方がタンニンが多く含まれています。

 

短期間で改善する下痢なら問題がないことも多いですが、長期間続く、おさまっても何度も繰り返す場合は、治療が必要な疾患の可能性もあるので、早めに受診しましょう。

便秘も下痢も辛いものです。食生活に気を付けながら快便を目指しましょう(^_-)-☆